石見地方の海岸部はオニグルミの植栽適地となり得るか

石見地方の海岸部はオニグルミの植栽適地となり得るか

2018年の4月にある興味深い島根県の報道発表が目に飛び込んできた。

島根県報道発表資料 - 中山間地域センター
オニグルミの研究をスタート

オニグルミ(鬼胡桃、学名:Juglans mandshurica var. sachalinensis)という植物が林業の木材としても、食用としても非常に高い価値がありそうで、植栽適地の把握と適切な育成方法の確立にむけて、より本格的な調査に踏み出す。 というような内容の発表だった。ちなみに、殻が鬼のように硬いからオニグルミだそうな。いつ名付けられたか存じないけど昔から接頭語としてオニXXXっていう意味を強める使い方があったのかも知れない。

割ったあとの破片も非常に鋭利なためスタッドレスタイヤに利用されたりするらしい。素晴らしい多用途性!オニVersatility!

すぐにOSEで何かできないか考え始めた。

OSEの商品となり得るのでは?という期待に加え、多くの地域社会が抱える耕作放棄地の課題に対しても、なんだか1つの良い答えになりそうな期待があった。中山間地域センターはもちろんこの為にも色々調べてくださっている。

僕たちは何かしら木製プロダクトを作りたいと常日頃思っている。しかも地域社会の課題解決に繋がる木で供給もし安く安定となれば、いろいろすごくいい。まだテスト段階なのに期待しすぎか。

多分にもれず、うちの実家にも耕作放棄地がある。30年以上耕作していない、かつて田んぼだった土地。ここが今回のプロジェクトのまずはテストの舞台となる。

すぐに、島根県の中山間地域センターにコンタクトをとった。この耕作放棄地を調査にでも研究にでもテストにでも使ってほしい、いや、自分でいろいろやるし調査研究に協力するから種がほしいと言ってみたところ。主任研究員の陶山さんがすぐに応答してくれ、動いてくれた。オニQuick!

こうして僕たちのオニグルミ植栽地の適正テスト(兼、OSEの木製プロダクトの企画開発)がうちの実家の耕作放棄地ではじまった。尚、オニグルミが木材として伐採できるのは早くて30年。ちょっと未来、いやだいぶ未来を見据えたプロダクト開発だ。70才位になっている僕は何を作りたいと思うのだろうか。もう棺桶の準備をしだす頃だろうか。今からワクワクする。

自生するオニグルミは山間部の河川沿いの湿った土地でよくみられるらしい。

ココはまさにうってつけのような気もする。河川に沿ってはないが河川からは近い場所だと思う。海も近い。この条件がどう影響するのか見モノである。

 

6月16日(土)草刈りをする。

播種日: 2018年6月17日(日)

5cmくらいの深さに植える。1.8m間隔で25個植えた。

6月中旬のタイミングのこの播種はどういう結果になっていくのだろうか。まあそれも調査研究結果を楽しみにしたい。

播種場所の目印の棒を差し込んでおく。発芽当初は雑草の見分けにくいらしい。誤伐しないようにしよう。

発芽までは概ね1,2ヶ月。発芽率は7-9割。秋ころには樹高20-30cmになりそうとのこと。

可能な限りこのオニグルミの成長過程、材になっていく過程、OSEのプロダクトになっていく過程、ひいては中山間地域センターの努力で島根県の特産の木として認知されていく!?様子をリアルに伝えていけたらと思う。何十年かかっても。

といいつつ、大いなる自然を相手にしたプロジェクト。他の多くの農作物同様に思いのまま結果をコントロールできるとは思っていない。一本も発芽せずに静かにプロジェクトがオニUnfortunatelyに終了する可能性もある。それはそれでちゃんとブログで報告しようと思うけど、その時は是非そっとして置いていただけたらと思う。

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